ムルシ族に会う。
エチオピアでの旅の目的のひとつでもあり、懸念事項でもあった。
なぜなら・・・
いまだに原始的な生活をしているはずの彼らが
撮影料として金銭を要求する、それもかなり執拗に。
そう聞いていたからだ。
それが事実だったことは
前回の夫の記事でもお分かりいただけると思う。
撮影料を渡している夫。
ちなみに料金はあくまでも一人5ブルなので
三人一緒だと×3の15ブル。その辺すっごくシビアな彼ら。
撮影した写真だけを見ていると
ムルシの人たちが撮影&金銭をそこまで執拗に迫っている様子が
いまいち伝わってこないと思う。
それは撮影料の請求が厳格なため。
シャッターを切る際
フレームに収まったと彼らが感じたら撮影料を要求される。
だから迂闊にレンズを向けられない。
何十人ものムルシの人たちに囲まれているときなんて
とてもじゃないけど撮影できない。
こう見えても(?)繊細な神経を持つ夫は
ムルシの人たちに取り囲まれ、殺気立っていた。
今までの人生で味わったことのない空気が
そこには流れていたからだ。
彼らが私たちに向ける視線は
まるで野生の肉食獣が獲物を捕らえるような鋭さを持つ。
「チャイナ!」
ムルシ族の一人が私たちに声を掛ける。
苛立つ夫は「ノット チャイナ!!!ジャパン!」と怒鳴る。
(この人たちにチャイナとジャパンの違いなんて分からんて(^∇^;)
子どもたちが私のブレスレットに気づき手をのばすと
夫はすかさず「ドント タッチ!!!」と大声をあげた。
繰り返すけど、夫はこう見えても心が繊細な人で
だからこういう異質な空気にとても敏感に反応してしまう。
みんなに怖がられてるヤンキーの兄ちゃんが
実はとっても心が優しかったりする、そんな類いの人だ。
一方、私の方は意外と平気だったりして
ムルシの人たちとなんとかアイコンタクトで交流しようと試みた。
目が合った女性としばし見つめ合う。
微動だにしない女性。
笑顔はまったく通じなさそうだ。
1分と持たず、私が折れた・・・
まるで動物と接しているかのごとく、まったく通じ合えない(T-T)
私のブレスレットに食い入るように見入る子どもたちとも
なかなか交流できない。
(ブレスは見てるけど私の顔は見ようとしない)
それでも、なかには数人
目と目が合って笑顔になれる人もいた(撮影しなくても)のが
わずかに救いだった。
現代社会とかけ離れた暮らしをしている彼らを見て
夫が感じたことをもう一つのブログに綴っている。
(エチオピアの奥地に住む少数部族がマシンガンを持ってた)
けれど、私が感じたこととは少し違っている。
彼らに(現代社会の)教育は果たして必要だろうか?
私たち現代人の価値観を彼らの社会に持ち込んでいいのだろうか?
彼らの暮らしを脅かしているのは、ライオンよりも他部族よりも
私たち現代人なのではないだろうか?
同じ場所に行き、同じものを見ても
感じ方って本当に人それぞれ。
だからこそ
自分の足で訪れ、自分の目で確かめる価値がある。
旅の醍醐味ってそこなんだろうね。
夫の記事ではすっ飛ばしているけど
ムルシ族に会ったあと、ディメカのマーケットに行く前に
ジンカのマーケットにも寄っている。
お野菜も豊富。
タバコ売りの人たちはその場でタバコを巻いている。
こっち↓はお酒コーナー。
ジンカはいわゆるフツーの「町」なので
マーケットで売られている商品にも、お客さんの姿にも
「そっか〜、これがエチオピアの暮らしか」的な感心はあっても
そこまでの驚きはなかった。
ディメカのマーケットもこんな感じかな?
だったらわざわざ寄らなくてもいいのにね?
なんて思っていたけど、これがいい意味で裏切られた。
ディメカのマーケットは、売る人も買う人も
そのほとんどがハムール族という部族の人たち。
ジンカのマーケットとは世界がまったく違っていた。
お昼休憩はインジェラ(エチオピアの名物料理)で。
ホッと一息♪
〜エチオピア南部ツアー情報〜(2014年3月)
土曜日は、ジンカとディメカのマーケットの開催日。
エチオピアの暮らしが垣間見えるジンカのマーケット。
ハムール族の人たちに触れ合えるディメカのマーケット。
どちらも魅力的なので
南部ツアーに行くならぜひ日程を合わせてみて!
アムハラ語でありがとうは「アムセグナロ」
今日も読んでくれてありがとう♪アムセグナロ \(^o^)/