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旧約聖書に名を残す町ハランのいま

トルコ

今日はアジズさんの運転でウルファ郊外へ。
運転席に黒白のスカーフを被った人がいて助手席に男性がいる車内の様子
クルド人のアジズさんが被っているスカーフ(プシ)は黒と白。
一見同じように見えるけど
赤と白のスカーフを被っているのはアラブの人なんだそう。

目指すはハラン(ハッラーン)。
旧約聖書にその名を残す歴史ある土地。
紀元前5千年頃にはすでに人々が住み、ヒッタイト、古代ローマ、
ビザンツ、イスラムと連綿と栄えたこの土地も
13世紀モンゴル帝国の襲来によりついに滅びることとなる。
古代都市ハランの遺跡
この遺跡がその残骸。
花の彫刻が残った遺跡
こんなレリーフの入った石もゴロゴロと転がったまま。
アーチ型の門の遺跡
ここには世界最古といわれる大学もあったというが
形を成す遺跡はほんの僅か。
建物の入り口の壁だけ残った遺跡

レリーフの欠片を使った壁の跡。
レリーフのある石を再利用した壁の遺跡
さらにその昔の時代の遺跡から石材を調達したと思われる。

この時期は発掘作業をしないのかわからないけど
このハラン遺跡も先日のギョペクリ・テペも発掘途中のままだ。
フェンスの外にある遺跡
遺跡のメインの部分は一応フェンスで囲われてるけど
外側にもまだまだた〜っぷり遺跡がありそうだし。
もうちょっと頑張って発掘作業してもいいと思うんだけどなぁ(・ ・?)

それにしても、周囲は見渡す限りの荒野。
こんなところに古代からの大都市が繁栄していたなんて
にわかにはイメージし難い。

この尖り屋根の家はハランの伝統的な家屋。
ハランの伝統的な家屋
屋根の内側はレンガで組まれている。
煉瓦で組まれた屋根の内部
ここはミニ博物館のような場所で
彼らの伝統的な生活を再現してみせてくれている。

この石臼でクスクスを作るんだって。
石臼を杵でつく真似をする男性二人
餅つきみたいとはしゃぐ夫。
(このあとアジズさんに餅を説明するのに一苦労…^_^;)

たまたま居合わせた一人旅のイタリア人に
アルベロベッロみたいでしょ〜とアジズさん。

確かに尖り屋根が並ぶ風景は似てなくもないけれど
町の雰囲気があまりにも違い過ぎる・・・
三角屋根の煉瓦の家と崩れた家の跡
歩いていると子どもたちが「マネー、マネー」と寄ってくる。
中にはわざわざ家から飛び出してくるコも。
簡素な木製のフェンスとその奥にある煉瓦の家
お世辞にも散策していて楽しいという場所ではない。
ただ、この町のいまを見つめるのみ。
ゴミが散乱する荒野
それにしてもゴミの多さが目に付く。
かつての栄華いまいずこ・・・

ここハランはアラブ人が多く住む地域だそう。
アジズさんに尋ねると、同じイスラム教でも
アラブ人とクルド人では結婚観にも違いがあるという。

私達はあまりにもイスラム文化について知らなすぎる。
昨日今日とアジズさんと話していてつくづく思った。

ウルファに戻りアジズさんの宿で
愛妻ファリダさんの手料理をいただく。
ピンクの壁のイスラム建築の中庭
長年連れ添えば連れ添うほど愛情が深まることを知らない
欧米の若い人たちはすぐに別れてしまうけど
日本人は違うだろう?というアジズさんに返す言葉に困った。

それぞれの国、それぞれの宗教、そして人それぞれの価値観がある。
何があっても夫婦添い遂げることが良いとは一概には言えない。

でも、少年のように目を輝かせて
ファリダさんへの愛を熱く語るアジズさんを見ていると
私達もそんなふうに歳を重ねていけたらいいなと思う。

ここは預言者アブラハム生誕の地にあるモスク。
青い屋根のモスクと二つの尖塔
アブラハムはユダヤ教・キリスト教・イスラム教を信じる
いわゆる聖典の民の始祖というけれど・・・
この三つの宗教の信じる神は同じなのに
なんでこうも違っちゃったんだろう?って思わずにはいられない。

ちなみに、アブラハム生誕の洞窟(男女別入口)では
大勢の女性たちが熱心に礼拝していたが
夫に聞くと男性の方はガラガラだったそうだ。

シャンルウルファ城を目指し丘を登ったはいいけど
どうやら入口を見落としたらしく、堀に沿ってぐるっと一周することに。
石造りのお堀とその外にある住宅
このお堀の周囲がこれまたゴミが多い。
ときには鼻をつままずにはいられないほどだ。
お堀の反対側のアブラハム生誕地や聖なる魚の池がある公園は
キレイに整えられているというのに、この落差・・・
崩れかけた城塞
ヒッタイトの時代から城塞らしいけど
ここもまだまだ発掘の余地たっぷりありそうだ。
夕焼けに染まる空と遺跡
そういえば、ツーリストインフォでもらったガイドには
聖なる魚の池でも1万2千年前の石像が発見されたとあった。
トルコという国がその気になって遺跡発掘したら
考古学史がとんでもないことになりそうだ〜👀

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