アブさんとお別れの日。
夕食をとるためにロカンタ(食堂)へ入った私たち。
アブさんも食べませんか?
ここから家まで2時間はかかるんでしょう?
ええ。
でも、いま食べると朝ごはんが食べられなくなりますから
私は食べません。
え(・ ・?)
不思議そうな私たちの顔をみて
アブさんはこう続けた。
いまはラマザン(断食月)です。
だから朝ごはんは午前3時頃に食べます。
ええっ?!Σ( ̄□ ̄;)
そのとき、私があまり食べないと
(しっかり断食してないと思って)お母さんが悲しみます。
なので、いまは食べません。
いまがイスラム教の断食月だということは
街中の様子から重々承知していたつもりだった。
毎晩日の入り後に人々が飲食店に大挙して訪れるからね。
じゃあ、日の出前は?
私たちはたいてい眠りについているから
その時間帯について殆ど考えたことがなかった。
みんな、そんなに早い時間に食事をとっていたんだ・・・
私は仕事があるので昼間のあいだに食事しますが
お母さんは断食をとても大事に考えていますので
お母さんを悲しませないようにしなければなりません。
断食月(ラマザン・ラマダン)。
今回、その時期にトルコに滞在することになって
知ったことがいろいろあった。
そのひとつは、ブログにも既に登場しているこれ。
ギュルラッチ。断食月の定番デザート(^_^)
そして、トルコでは断食月には各自治体等により
無償で夕食が振る舞われているということ。
なかでもタクシム広場の規模はすごかった。
ステージ付きの円卓でまるで晩餐会。
時刻が迫ると入り口に人が集まり始める。
そして、ゲートが開いて着席する人々。
約一ヶ月もの間毎晩、この光景が広げられるのです。
この食事は誰もが享受できるもので
それは旅行者の私たちも(ムスリムでなくても)
例外でないと聞きましたが
基本的な精神としては貧しい人々への施しなのだそう。
そのためなのか、はっきりとは断言できないけれど
今回イスタンブール入りしたときから
前回と明らかに違うと感じていたあることが
ラマザンに起因しているような気がします。
それは、路上で物乞い&物売りをする子どもの多さ。
昨年(10月)も今回とほぼ同じエリアに滞在し
毎日のようにタクシム広場を行き来したけれど
こうした子どもの姿が
今回の方が明らかに多く見受けられるのです。
はじめのうちは
バカンスシーズン(観光客の増加)のためと捉えていましたが
日の入り後に振る舞われる食事を受け取る
彼らの姿をみたとき、その観点が変わりました。
たとえ幼児(3歳程度と思しき)であっても
しっかり一人前の食事を受けることができるのです。
さらにタクシム広場で振る舞われるものはなかなか豪華そう。
小さな子どもが何人もいる家族なら相当な量になるでしょう。
もしかしたら、この時期、ここに、このために、
子どもたちを連れて集まっているのかもしれません。
野良猫、野良犬などに対する扱い(愛護的)もそうですが
トルコ社会は大変に慈悲深い一面を持っています。
そんなトルコ、イスタンブールとも今日でしばしのお別れ。
空港のカフェでトルココーヒーを煎れてくれた
バリスタ(と呼んでいいのかな?)のお兄さんに
トルコ語で最後の挨拶。
ギョルシュルズ〜♪
お兄さん・・・
めっちゃいい笑顔を返してくれた😃
トルコ語でまたね!は「ギョルシュルズ」
次回の記事でお会いしましょう♪ギョルシュルズ〜\(^o^)/